東京と近郊の自然・花・公園・庭園・寺社仏閣・お屋敷・絶景・穴場スポットなどをご紹介します。歴史や地形などの視点も絡めています。

国会議事堂

国会議事堂
【国会議事堂】

日本の政治の最高機関であり、ニュース映像などでもおなじみの「国会議事堂」。しかし、実際に足を運んでその建物をじっくりと眺めたことがある方は意外と少ないかもしれません。

昭和11年(1936年)、17年もの歳月をかけて建設されたこの建物は、ステンドグラスやドアノブなどを除くほぼすべての建築材料に純国産品を使用した、日本の建築技術の結晶とも言える近代建築の傑作です。外装を覆う美しい白御影石(花崗岩)や、左右対称の壮麗なデザインは、間近で見ると圧倒的なスケールと重厚感があります。

本記事では、堂々とそびえるピラミッド型の中央塔から、周辺の豊かな自然が織りなす四季の景観まで、国会議事堂の「建築物としての見どころ」を写真とともに詳しくご紹介します。無料で行われている一般見学(参観)の情報や、最寄り駅からのアクセスも解説しますので、東京観光や建築巡りの参考にしてください。

国会議事堂の概要と歴史

国会議事堂は1936年(昭和11年)11月に帝国議会議事堂(ていこくぎかいぎじどう)として建設されました。

建物は左右対称形を成しており、正面に向かって左側に衆議院、右側に参議院(旧:貴族院)が配置され、当時は日本一の高さを誇り、永田町の高台に美しいみかげ石で装われた議事堂が「白亜の殿堂」と賞賛されました。同年12月24日に召集された第70回帝国議会から使用され、現在に至っています。

永田町・霞が関一帯に、議事堂始め諸官庁を集中させる壮大な計画である官庁集中計画で、ドイツより建築家ウィルヘルム・ベックマンとヘルマン・エンデを招聘しています。

官庁集中計画の名残りをとどめる遺構として法務省旧本館(赤れんが棟)があります。

本議事堂の設計デザインは、建築設計競技として一般公募されました。ただし、この建築設計競技の実施に至るまでには紆余曲折がありました。

・財政難から議事堂はひとまず木造の仮建築で間に合わせるが、2ヶ月後、第1回議会の閉会を待たずに炎上・焼失

・内務省に設置された議院建築調査会の廃止

・官庁建築の重鎮「妻木頼黄」と東京駅や日本銀行本店を設計した「辰野金吾」の対立

・桂太郎内閣の退陣や財政上の理由などにより頓挫

ようやく1918年(大正7年)、コンペを行ない、118通の応募の中から宮内省技手・渡邊福三の"ギリシア様式ルネサンス風"案が1席を射止める。

中央にそびえる塔屋のドームが印象的な姿であったが、実際には「臨時議院建築局」が大幅な修正を施した上で実施設計が進められたそうです。

大正12年に関東大震災で設計図・計算書・模型などが焼失するなどを乗り越え、完成にいたったのは1936年(昭和11年)のことでした。欧米先進諸国の議事堂建築に遜色のない重量感を備えた議事堂となりました。

国会議事堂の全体図(鳥瞰図)

3D衛星画像(クリックで拡大)

国会議事堂地図 3D衛星画像

 

国会議事堂の江戸時代地図

会議事堂の江戸時代地図

安芸広島藩の上屋敷

国会議事堂の地形

国会議事堂の地形

高台の一等地

国会議事堂の見どころ

国会議事堂正門

国会議事堂の最大の特徴は、中央塔を挟んで完璧なシンメトリー(左右対称)に造られた威風堂々たる外観です。

国会議事堂

全長206メートルに及ぶ白亜の宮殿のような佇まいは、日本の中心にふさわしい風格を備えています。

国会議事堂

建物の中心にそびえ立つ高さ約65メートルの中央塔。頂上部分がピラミッド型(四角錐)になっているのが建築的な特徴です。

国会議事堂

完成当時は日本一の高さを誇る建物でした。この塔の真下には「中央広間」があり、伊藤博文、大隈重信、板垣退助の銅像が四隅に配置されていることでも知られています。

国会議事堂

建物の外装には、広島県産の「桜御影」と呼ばれる美しい白御影石(花崗岩)がふんだんに使用されています。

国会議事堂

晴れた日には太陽の光を反射して白く輝き、青空とのコントラストが絶景を生み出します。日本の銘石を集めて造られた、職人たちの技術の高さがうかがえるポイントです。

国会議事堂

正面から見て左側が「衆議院」、右側が「参議院」となっています。

国会議事堂 裏

国会議事堂 裏から

国会議事堂 裏

 

 
首相官邸

TVでよく見る首相官邸

議員会館

議員会館

山王坂

山王坂。この辺は日枝神社(山王社)の社地だった。

国会議事堂 酒屋

こんな一等地に酒屋がありました。

国会議事堂の周辺情報

国会議事堂の正面に広がる前庭は、美しく整備された洋式庭園となっており、都会の真ん中とは思えないほどの緑にあふれています。春の桜や、秋に黄金色に染まる国会前庭のイチョウ並木など、無機質な石造りの建築と四季折々の自然とが調和する風景は、絶好の撮影スポットです。

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国会議事堂へのアクセス

複数の地下鉄路線が利用可能で、都内のどこからでもアクセスしやすい立地です。

  • 所在地:東京都千代田区永田町1-7-1

  • 外観見学:敷地外周や前庭周辺から常時見学・撮影可能

  • 一般参観(内部見学):衆議院・参議院ともに、平日は原則として予約不要で無料見学が可能です(※土日祝日は原則休み。最新の受付時間や休館日は公式HPをご確認ください)。

     

    • 【電車でのアクセス】 最も歩く距離が短いのは「国会議事堂前駅」の1番出口です。

      • 東京メトロ丸ノ内線・千代田線「国会議事堂前駅」から:1番出口より徒歩約3分

      • 東京メトロ有楽町線・半蔵門線・南北線「永田町駅」から:1番出口より徒歩約3分

      • 東京メトロ銀座線・南北線「溜池山王駅」から:8番出口より徒歩約8分

    • 【駐車場について】 参観者用の無料駐車場(大型バス・乗用車)が用意されていますが、台数に限りがあり、国会開会中や修学旅行シーズンなどは大変混雑します。周辺道路の交通規制も多いため、スムーズに見学したい場合は地下鉄などの公共交通機関のご利用をおすすめします。