本記事は江戸の街作り特集の第8回です。第1回からぜひご覧ください!
江戸の街作り(第1回):東京都心は湿地帯と谷だらけのしんどい場所
江戸の初めの頃の風景を想像できますか。江戸の初期は ・湿地帯が広がっていた。 ・台地と谷で入り組んでいた。 ・洪水が多かった。 ・水が得にくかった。 という生活するには大変だった街だったって信じられま ...
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最後に
さて7回にわたって江戸の街づくりを巡ってきましたが、いかがだったでしょうか。
拙い文章なのに最後まで読んでくださった方には感謝しかありません。
徳川3代にわたって行ってきた天下普請。
今の東京に繋がる都会が江戸の街にできあがりました。
冒頭で取り上げましたが
「江戸の街は治水が重要なポイントで水を制御しながら、低地と台地の高低差を利用したりして大きく街を発展させていくことになります。」
と書かさせて頂きました。
平川を制し、飲料水を確保し、神田川を造り、外濠を造り、内濠を造り、、、と水を制することにより、
土地を拡大し、増え続ける人口を吸収し、江戸の街が発展していくのです。
・利根川東遷、荒川西遷
・玉川上水
なんて工事もあります。いずれ記事にできたらいいなと思っています。
最後に1680年頃の地図も載せておきます。
・水路は発展し、竜閑川、新川、竪川が造成されました。
・八丁堀の南側の埋立も進んで、現在の築地や浜離宮ができています。それに伴い芝口門、芝大手門も築造。
現在の東京の原型ができあがりました。
現代においては、当時の水路や濠はかなり埋め立てられたり、暗礁化されたりで水の存在を多く感じ取ることはできません。
しかし元々この街はベネチアに負けない水の都だったのです。
第1回の記事でも述べましたが、日本橋川(平川)に空を戻すプロジェクトも始まり、新たな街づくりが始まっています。
これからも東京は発展していくのでしょう。そこに水の存在を思い出し、新たな未来が水の街・東京となったらこれほど嬉しいことはありません。
参考文献
本記事を作成するにあたり、参考とした書籍・地図です。
・「江戸と東京の川と水辺の事典」 鈴木理生 著
・「江戸・東京の地理と地名」 鈴木理生 著
・「水が教えてくれる東京の微地形の秘密」 内田宗治 著
・「川の地図事典」 菅原健二 著
・「知る・見る・歩く! 江戸城」加藤理文 著
・「幻の江戸100年」 鈴木理生 著
・「都市計画家 徳川家康」 谷口榮 著
・「日本史の謎は地形で解ける」竹村公太郎 著
・「江戸城と大奥」小学館
・「幕末の大江戸図」株式会社ジェオ