東京と近郊の自然・花・公園・庭園・寺社仏閣・お屋敷・絶景・穴場スポットなどをご紹介します。歴史や地形などの視点も絡めています。

愛宕神社と周辺の桜

愛宕神社 鳥居
【愛宕神社】

超高層ビルが林立する最先端のビジネス街、東京・虎ノ門。そのど真ん中に、ぽつんと「本物の山」が残されているのをご存知でしょうか。

標高25.7m。東京23区内で最も高い自然の山、それが「愛宕山(あたごやま)」です。頂に鎮座する愛宕神社は、1603年の江戸幕府開府にあたり、徳川家康公の命によって創建された非常に重要な歴史的スポット。

なぜ家康はこの地を選んだのか?急勾配すぎる「出世の石段」にはどんなドラマが隠されているのか? 本記事では、現代の風景と江戸時代の古地図を重ね合わせながら、大都会に残る特異な「地形」と「歴史」を紐解く、ディープな愛宕神社散策へご案内します。

目次

  • 愛宕神社の概要と歴史
  • 愛宕神社の全体図(鳥瞰図)
  • 愛宕神社の江戸時代地図
  • 愛宕神社の地形
  • 愛宕神社の見どころ
  • 愛宕神社の周辺情報
  • 愛宕神社へのアクセス

愛宕神社の概要と歴史

愛宕神社は、標高26メートルの愛宕山の山頂にあり、東京23区内で天然の山としては一番高い山です。標高は25.7m。

参道には急な石段があり、曲垣平九郎(高松藩士)が騎馬で上下して徳川家光に賞賛されたことから「出世の石段」として知られています。

1603年、慶長8年、江戸に幕府を設く徳川家康公の命により防火の神様として祀られました。

祭礼などには下附金を賜るほど、当時の幕府の尊崇は篤いものでした。その後江戸大火災で全焼してしまいましたが、明治10年、9月に本殿、幣殿拝殿、社務所の再建がなりました。

大正12年9月1日、関東大震災に、昭和20年5月24日帝都大空襲により太郎坊神社を残し社殿は焼失しましたが、昭和33年9月、氏子中の寄付により、御本殿、幣殿、拝殿などが再建され、現在に至ります。

愛宕神社と周辺の桜の様子をご案内します。

愛宕神社の全体図(鳥瞰図)

衛星3D画像(クリックで拡大)

愛宕神社地図 3D衛星画像

バーチャル空撮

所在地

愛宕神社の江戸時代地図

愛宕神社の江戸時代地図急な石段は描かれていますね。

江戸時代の地図と現代の3D衛星画像を比較してみよう

江戸時代の地図にも、しっかりと急な石段と山の地形が描かれています。何百年もの間、大火や震災、空襲に見舞われながらも、この「山」の形と神社の位置が変わっていないことに、強烈な歴史のロマンを感じずにはいられません。

大都会・虎ノ門に残る「天然の山」愛宕神社の地形の謎

標高25.7m!23区最高峰からかつては東京湾を一望できた 愛宕神社の最大の魅力は、なんといってもその「地形」

愛宕神社の最大の魅力は、なんといってもその「地形」です。周囲が平坦なオフィス街である中で、この場所だけが見事な隆起を見せています(※人工の山を含めると新宿・戸山公園の箱根山が標高44.6mで最高峰となります)。 江戸時代の浮世絵や文献を見ると、かつてこの愛宕山の山頂からは、江戸の町並みはもちろん、遠く房総半島や東京湾までをパノラマで見渡すことができました。

愛宕神社の地形

家康公の命で創建。江戸の防衛と防火を担った地政学的要衝

徳川家康が1590年に江戸に入って以来、大規模な地形改造が行われましたが、愛宕山は江戸城の南を守る要衝として機能しました。1603年、家康公は「火産霊命(ほむすびのみこと)」を祀り、江戸を火災から守る防火の神様として愛宕神社を創建します。幕府からの尊崇は篤く、まさに江戸の町を眼下で見守り続けた鎮守だったのです。

 

愛宕神社の見どころ

傾斜約40度!馬で駆け上がった武士・曲垣平九郎の逸話

大鳥居の先にそびえ立つのが、全86段、傾斜角度約40度とも言われる急勾配の「出世の石段(男坂)」です。下から見上げると、まるで壁のようにそそり立っています。 この名前の由来は寛永11年(1634年)。江戸幕府三代将軍・家光公が愛宕山の上に咲く梅を見つけ、「誰か馬で取ってまいれ」と命じました。あまりの急勾配に誰もが尻込みする中、四国・丸亀藩の家臣であった曲垣平九郎が見事馬で石段を駆け上がり、梅の枝を献上。「日本一の馬術の名人」として一躍その名を天下に轟かせたという伝説に基づいています。

愛宕神社 大鳥居

大鳥居。

愛宕神社 大鳥居と出世の階段

大鳥居と出世の階段。かなり急な石段です。きつい方は回り道もあります。

愛宕神社 大鳥居

大鳥居。塗り替え前。

石段を登り切った先にある「丹塗りの門」と強力なご利益

息を切らしてこの石段を自らの足で登り切ると、仕事運や出世運が上昇すると言われています。登り切った先にある鮮やかな「丹塗りの門」をくぐれば、災いを避けられるという言い伝えも。境内には福を呼ぶ「招き石」や、火災や戦災を免れた歴史の重みを感じさせる社殿があり、厳かな空気に包まれています。

愛宕神社 丹塗りの門

石段を登り切ると、丹塗りの門。これをくぐると災いを避けられるそうです。

 

愛宕神社 社殿

社殿。火産霊命(ほむすびのみこと)」を祀る社殿。

愛宕神社 社殿

社殿。

愛宕神社 弁財天社

弁財天社。

愛宕神社の池

愛宕神社の池。

愛宕神社 池の鯉

池の鯉たち。

愛宕神社 招き石

招き石。福をください!

愛宕神社周辺の桜マップ

有名スポットではないですが、愛宕神社周辺の桜も見応えがあります。マップの桜アイコンのあたりにわんさか咲いています。

写真1

伝叟院の桜

伝叟院の桜

伝叟院の桜。愛宕トンネルのそば。

伝叟院周辺の桜

伝叟院周辺の桜

伝叟院周辺の桜

伝叟院周辺の桜。

青松寺周辺の桜

青松寺周辺

青松寺周辺の桜

青松寺周辺

虎ノ門ヒルズとさくら

虎ノ門ヒルズとさくら

虎ノ門ヒルズの超高層ビル群と歴史ある境内のコントラスト

かつて江戸一の絶景を誇った山頂からの景色は、現在では虎ノ門ヒルズをはじめとする超高層ビル群へと様変わりしました。しかし、歴史ある境内の静寂と、隙間から見え隠れする最先端のビル群のコントラストは、江戸から令和へと続く時間軸を一度に体感できる、現代の愛宕神社ならではの特等席です。

 

愛宕神社の周辺情報

周辺には愛宕トンネルそばの「伝叟院」や、太田道灌ゆかりの「青松寺」など、歴史を感じさせる寺社が点在しています。古地図アプリを片手に、江戸の面影を探しながら歩いてみるのも一興です。

歩いて10分弱で日比谷公園にも行けますよ。

「日比谷公園」の記事もぜひご参照ください。

日比谷公園

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愛宕神社へのアクセス

<所在地>

東京都港区愛宕一丁目五番三号

<交 通>

東京メトロ日比谷線「神谷町駅」より徒歩5分

東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」より徒歩5分

東京メトロ銀座線「虎ノ門駅」より徒歩8分

都営三田線「御成門駅」より徒歩8分

<入園料> 無料

<駐車場> あり。収容台数が少なく駐車できる可能性が低い。